歳をとっても「働きたい」のと「働かなきゃいけない」のとでは意味が全く違います。

ニュースより

▲President Online 2021/1/14『「国民の8割は65歳を超えても働きたい」なぜそんな統計が出るのか  本音は「今すぐにでもやめたい」』

(リクルートワークス研究所研究員、アナリスト 坂本貴志氏)

久々に興味深い調査資料を読んだので、転載させて頂きました。

リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査」において、現在就業をしている人に対して「働かなくても今と同じレベルの生活が続けられるとしたら、仕事をやめたいと思いますか」と尋ねたことがある。

(中略)

同調査を集計してみると、全年齢で「強くそう思う」と答えた人は20.8%、「そう思う」と答えた人は25.9%にのぼった(図表2)。同じレベルの生活が続けられるのならば、定年を待たずして今すぐにでも仕事をやめたい人が半数近くいるのである。

結局のところ、60歳以上の人々が「働きたい」という時、結構多くのケースで「生活のために働き続けなければいけない」というニュアンスが含まれます。

「働きたい」のと「働かなければならない」のとでは、まるで意味が違います。

坂本氏も同記事の結論として訴えていますが、

超高齢社会の日本において、その経済・財政の状況が危機的なものとなっていることは周知のとおりである。つまり、「働きたいから働く」というメッセージはまやかしにすぎないのである。将来の私たちは「働かねばならないから働く」のだ。

こうした中、これまで勤めてきた会社で高齢者に現役世代と同じ仕事をさせることが、未来の日本のあるべき姿だとは思わない。経済が厳しい状況下にあっても、高齢期における安穏とした生活を私たちは守り切らねばならない。

高齢者が増え続ける未来において、安易にこれまでの会社で継続雇用を促すべきではない。経済のために働き続けなければならないという未来が、超高齢社会を迎えた日本における避けられない姿なのだとすれば、より多様な働き方の選択肢を示すことが必要なのではないか。

完全に行き詰まった「日本型雇用慣行」(新卒一括採用、年功賃金、終身雇用、定年制、定年後再雇用制度)の弊害を、日本企業自体が独自に自浄能力を発揮して変えることは、いつまでたってもできていません。

そうなれば、これからはリアルに定年世代に入る被雇用者自体が、自分の身を守る術として、上記一本レールに拘らない、「働きたくなる、働き方!?」を見つけない限り、問題は解決しないだろうな、と認識しました。

 

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